バルクアップのためのTIPS Part 37

バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。

1. トレーニング
2. 食事
3. サプリメント
4. 休養
5. その他
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1. 筋肉の特性を意識してトレーニングせよ
ツィッターで「伸筋はブレーキ筋なので、重い重量でトレーニングしないほうが良い」と主張する人がいた。ダッシュしてから減速するときなどは、大腿四頭筋がブレーキとして働く。しかし大腿四頭筋を使わなければ、ジャンプすることもできないし、歩くことも走ることもできない。股関節伸展を優位にすることばかりを考え、膝関節伸展が悪い動きだと考えるのは無理がある。スプリンターやジャンパーの大腿四頭筋が「普通の人より」発達しているのは、決して見栄えだけの現象ではない。

また有名なところで大腿四頭筋も上腕三頭筋も「羽状筋」である。これは強い力を発揮できる構造であり、もともとの身体の成り立ちとして「伸筋は強い力を発揮する」ということになっているのだ。
上腕三頭筋の場合、高重量低回数でトレーニングすることで筋力向上・筋肥大を起こしやすいことが分かっている。逆に上腕二頭筋はもう少しレップスを増やしてトレーニングすることで肥大しやすいようだ。


2. ザクロジュースの効果
ザクロにはテストステロンのレベルを上げたり精子の質を高めたりといった効果が期待できるほか(※1)、アロマターゼ(テストステロンをエストロゲンにする酵素)活性を下げる可能性がある。(※2)
またザクロには硝酸が含まれるため、NO産生を高めることができる。ヒトを使った研究でも血圧が下がり、コルチゾルが低下し、インスリン抵抗性も改善したという報告がある。(※3)
一日に500ml程度のザクロジュースを飲むことで、健康レベルを高めることができるかもしれない。

※1:
Effects of pomegranate juice consumption on sperm quality, spermatogenic cell density, antioxidant activity and testosterone level in male rats.
Clin Nutr. 2008 Apr;27(2):289-96. doi: 10.1016/j.clnu.2007.12.006. Epub 2008 Jan 28.

※2:
Pomegranate ellagitannin-derived compounds exhibit antiproliferative and antiaromatase activity in breast cancer cells in vitro.
Cancer Prev Res (Phila). 2010 Jan;3(1):108-13. doi: 10.1158/1940-6207.CAPR-08-0225.

※3:
Intake of polyphenol-rich pomegranate pure juice influences urinary glucocorticoids, blood pressure and homeostasis model assessment of insulin resistance in human volunteers.
J Nutr Sci. 2012 Aug 31;1:e9. doi: 10.1017/jns.2012.10. eCollection 2012.


3. HMBの利用方法
HMBの効果は既に周知されているが、難点は「高い」ことである。継続して長期に使うと、筋肉は厚くなっても財布は薄くなってしまう。
そのため、サイクルさせることをお勧めしたい。HMBが特に効果を発揮するのは「ハードなトレーニングをしているとき」だ。軽いトレーニングのときにHMBを摂取しても、そう効果は感じられないだろう。
特に試合前などに集中してトレーニングしたり、アスリートがオフシーズンに一気に基礎体力を高めたりするときなどに、期間を区切って大量に(一日4~6g)使うようにすると良い。もちろん継続して使い続けられる経済力のあるトレーニーなら、継続して使ってまったく差支えはない。


4. 低周波治療器の可能性
「微弱電流が組織を回復する」というタイトルのメルマガを書いたことがあるので、読者の方は再確認して欲しい。最近はアキュスコープや伊藤超短波などの「微弱電流」による治療機器の効果がクローズアップされてきている。
しかしどれも超高価で、一般人には手の届かない状態だ。そこで試して欲しいのが、薬局やネットで数千円で買える低周波治療器である。

これを、「弱めの強度で長時間」流すのだ。通常はピクピクする強度がある程度強くないと効いた感じがしないため、高強度でやりがちである。また時間も15分程度だ。
しかし、効いているのかどうかわからない程度の強さで、もっと長い時間(45分程度)やることで、もしかしたら組織修復の効果や、筋膜の流動性を高める効果が起こるかもしれない。筆者の仮説ではあるが、試してみて損はないと思う。


5. スマホだけでなく本を読もう!
電子書籍を出している筆者がいうのもなんだが、情報はスマホだけでなく、紙の書籍でも得るようにしたい。ある説によれば、書籍で文字を読み取るときは「反射光」であり、反射光のときは読み手が分析的・批判的になるという。つまり能動的に情報を受け止めることができる。
逆にスマホなどで文字を読み取るときは「透過光」であり、これはTVなどと同じで読み手は受動的になるというのだ。つまり無批判に情報を受け取りやすい。
Krugmanの研究では、スクリーンに投影した反射光による映画を見せた場合と、半透明スクリーンの裏から投射した透過光による映画を見せた場合とでは、前者は批判的分析的な感想だったのに対し、後者は情緒的で好き嫌いを問題にする感想が多かったという。

ネットに書いてあることを鵜呑みにしてしまう人が多いのも、このせいかもしれない。スマホで情報を得ることの多い人は、意識して情報を批判的・分析的に受け止めるようにするといいだろう。


山本 義徳

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