サプリメントつれづれ日記 第四十七段

有り難き志なりけんかし。
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変わった習慣を持っている人はどこにでもいますが、ジムでも「なにがなんでも最初にベンチプレスからやる」という人や、「パワーラックが空くまで何十分でも待ってやろう」という人が、こちらのトレーニングが終わるのをジッと見つめていることがあって、どうにもやりにくいものです。
ベンチプレスがダンベルになろうと、パワーラックがスミスマシンになろうと長い目で見れば大きな差なんてないのですが、一つの習慣に凝り固まった人は違う方法で妥協することができず、かえってストレスを溜めて(周りにも)トレーニング効果を台無しにしてしまいがちです。

少し前に「怒りっぽい人はビタミンやミネラルが不足している」と書いたことがありますが、このような頑迷な人も同様です。頑迷なのは大脳の萎縮が最初に疑われますが、ストレスによって分泌されるコルチゾルが海馬を萎縮させるだけでなく、「新しい情報への負担」が頑迷さを促進してしまいます。

年を取ると新しい情報を記憶・固定することが難しくなります。そして自らの情報処理が追い付かなくなると、主体的に情報を取り入れようとしなくなります。人間同士のコミュニケーションにおいては、相手の言うことを理解し、分析して返事をする必要がありますが、理解も分析もできないと、自分の言うことだけを貫き通そうとするようになるのです。

これがテレビのように向こうから一方的に情報を発信してくるものだと、深く理解したり分析したりする必要がありません。そのため、無批判に受け入れてしまいがちです。ネットの情報は玉石混交ですが、反対意見を簡単に探せるという点ではTVや新聞よりもマシな面もあります。

新しい情報を受け入れ、分析して、むしろ自分から情報を発信するようなエネルギーは、頑固者には失われてしまっています。そのエネルギーを失わないためには、どうすれば良いのでしょうか。

まずは脳の容量を残しておくことです。三石巌氏は「百年経っても腐らないのが本当の情報だ」とし、テレビは全く観ず、読むのは科学関係の読み物ばかりだったそうです。余計な情報を取り入れないことが、脳の容量を残しておくことになるわけです。

そしてアセチルカルニチンを摂取することです。アセチルカルニチンはネズミの実験で学習能力を高め、またこれが不足すると脳細胞が壊れる速度が速くなるということがわかっています。
またアルツハイマーの予防や治療にも役立つ可能性があります。カルニチンの体内での合成能力は20代がピークで、その後はどんどん低下していってしまうため、30代以降からは少しずつアセチルカルニチンを摂取することが推奨されます。(※1, ※2, ※3, ※4, ※5)

またビタミンCの摂取も必要です。カルニチンはリジンとメチオニンから合成されますが、このときにビタミンCが必要となります。ビタミンCを摂取することによって体内でのカルニチンの合成がスムーズになると考えられます。
ライナス・ポーリングは一日500mgのL-カルニチンを摂取することを推奨していましたが、アセチルカルニチンのほうが血液脳関門を通りやすく、また下痢しにくいこともあるため、筆者としてはこちらを推奨したいと思います。



※1:
Acetyl-L-carnitine for dementia.
Cochrane Database Syst Rev. 2003;(2):CD003158.

※2:
Acylcarnitines: role in brain.
Prog Lipid Res. 2010 Jan;49(1):61-75. doi: 10.1016/j.plipres.2009.08.004. Epub 2009 Aug 29.

※3:
Acetyl-L-carnitine fed to old rats partially restores mitochondrial function and ambulatory activity.
Proc Natl Acad Sci U S A. 1998 Aug 4;95(16):9562-6.

※4:
Acetyl-1-carnitine. 2: Effects on learning and memory performance of aged rats in simple and complex mazes.

※5:
Age and Sex Dependency of Carnitine Concentration in Human Serum and Skeletal Muscle
Clinical Chemistry December 2001 vol. 47 no. 12 2150-2153


山本 義徳

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