サプリメントつれづれ日記 第五十四段

サプリメントつれづれ日記 第五十四段

あまりに興あらむとすることは、必ずあいなきものなり。
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「基本に忠実である」のは美徳ですが、基本ばかりでは飽きるというのも真実です。youtubeでは変わったエクササイズの動画が人気であり、ジムでも高重量のスクワットやデッドリフトの人気は低下しています。大胸筋のためのベンチプレスすら、ダンベルやマシンのほうを好むトレーニーが増えているのではないでしょうか。
栄養面でも同じことで、十分な量のプロテインやビタミンを飲むでもなく、HMBとかNOサプリメントばかりにお金を使うトレーニーも増えてきました。

しかし基本が基本たりえるのには、それなりの理由があります。基本をおろそかにして先進的なものに走るというのは、車のチューニングに例えると、運転技術や足回りを固める前にスピードリミッターを外すようなものです。目先の効果はあっても、すぐに伸びは止まり、怪我をする危険ばかりが高まります。

栄養摂取の基本。それは何といっても十分なタンパク質です。筋肉の材料になるというだけではなく、ホルモンや酵素、神経伝達物質など私たちの生命活動においてもっとも必要なのがタンパク質です。
タンパク摂取量についてはさまざまな議論がありますが、ハードにトレーニングしている人は一日に体重1kgあたり2.3~3.1gを摂取すべきだというのが一般的な推奨摂取量です。また一回に摂取する量は体重1kgあたり0.25g以上が必要だということになっています。なおタンパク質の分解を防ぐためには一回40gよりも、一回70gのほうが効果は高かったともされています。(※1)

また週5回のトレーニングを行わせ、体重1kgあたり2.3gのタンパク質を摂取した群と3.4gのタンパク質を摂取した群とで比較したところ、筋肉量は同等に増えたが、3.4g群のほうは摂取カロリーが多かったのに体脂肪の減少が大きかったという報告もあります。(※2)

プロテインを多めに飲むというのは見逃されがちですが、広告宣伝にお金をかけている他のサプリメントを買う前に、まずは一日のタンパク摂取量を見直してみましょう。
筆者が大学生の頃、某アミノ酸メーカーの宣伝に「このアミノ酸3gでプロテイン20gの効果が!」とありました。
そんなわけはないのですが、最近また別のサプリメントで「これ3gでプロテイン20杯分の効果が!」という広告が出ていて大爆笑したものです。3と20の間にはなんらかの関係があるのでしょうか。。


※1:
International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise.
J Int Soc Sports Nutr. 2017 Jun 20;14:20. doi: 10.1186/s12970-017-0177-8. eCollection 2017.

※2:
A high protein diet (3.4 g/kg/d) combined with a heavy resistance training program improves body composition in healthy trained men and women--a follow-up investigation.
J Int Soc Sports Nutr. 2015 Oct 20;12:39. doi: 10.1186/s12970-015-0100-0. eCollection 2015.


山本 義徳

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