ラクトフェリンが内臓脂肪を減らす?

ラクトフェリンが内臓脂肪を減らす?

ホエイプロテインに含まれる免疫向上物質の一つでもあるラクトフェリン。免疫だけでなく腸内環境も整えることは、みなさん既にご承知でしょう。しかしラクトフェリンには、他にも優れた作用が数々あるのです。

その一つが内臓脂肪を減らす作用。一日あたり300mgのラクトフェリンを摂取したところ、内臓脂肪面積が22%、腹囲が4%も減少したという研究があります。ラクトフェリンには脂質の代謝異常を正常に戻す働きがあり、血中コレステロールや中性脂肪の値を減らす効果が見込めるようです。
マウスに高コレステロール食を与えたところ、ラクトフェリン摂取群はコレステロールがほとんど上昇していなかったのに、非摂取群はコレステロールが顕著に上昇していました。人間と違い、マウスは高コレステロール食に反応しやすいのです。
なおラクトフェリン摂取群はコレステロール合成系の酵素活性が低下していたということも判明しました。

特に強い効果が期待できるのが、歯周病の予備軍です。歯周病はLPSという多糖類が毒素となり、進行が進みます。LPSはMMP-1というコラーゲン分解酵素を活性化し、プロリン水酸化酵素というコラーゲン合成酵素を抑制することにより、歯肉の繊維芽細胞におけるコラーゲンを減少させ、歯周病を進行させます。

しかしラクトフェリンには、このLPSを不活化させる効果が認められており、歯周病を予防するだけでなく、脂質代謝の正常化も行ってくれるということです。

なお様々なサプリメントについて調査を行った消費者庁の報告によれば、ラクトフェリンは感染防御や免疫調節機能の向上に関して高い評価を得ています。脂質代謝改善効果については、まだ論文の数が少ないため、あまり積極的な評価は得られませんでしたが・・

報告では、「感染防御効果は、ラクトフェリンの形でも、またラクトフェリシン等の消化ペプチドの形でも発揮されるものと考えられる」。そして免疫調節機能の向上については、「大腸ポリープ進展抑制や抗癌作用の作用機序の一つとしては、NK細胞やTh1型免疫の活性化が考えられている」、「ラクトフェリンの経口投与により、TNF-αやIL-6の産生が抑制され、それにより炎症が改善される」。
また脂質代謝改善作用についても、「動物試験では血中脂質・肝臓脂質の減少作用が報告」、「試験管内では前駆脂肪細胞を用いた検討により、脂肪合成抑制作用が複数報告」などと書かれています。

ただしラクトフェリンはペプシンにより、効果を失ってしまいます。ホエイプロテインでもある程度の効果は期待できますが、できるだけ腸で溶けるタイプのサプリメントを選ぶようにしたほうがいいでしょう。


山本 義徳

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